2月11日の中日新聞が、私の弟「丸山研二郎」のことを取り上げてくださいましたので、ここに転載させていただきます。よかったらご覧くださいませ。合掌
ここ数年、さまざまなシーンで丸山研二郎(33)の名前を目にしてきた。静岡市内のライブハウスやライブバー、カフェをはじめ、ダンス公演、ワークショップ、映像音楽、和楽器や朗読との共演、サポートギタリスト…。今や、それだけ必要とされている存在なのだろう。
手掛ける音楽はフォークソングの弾き語りもあれば、ジャンルを織り交ぜたギターインストゥルメンタルなど、ジャンルや演奏形式にしばられない。メロディーや歌詞に強いメッセージを込めて、聴く人それぞれの解釈を誘う。
たとえば、野原の陰に生きる小さな虫を描いた「ふきの傘」はギターの音色だけで絵本のような世界観を醸し出す。ギターを激しくかき鳴らす間奏では、木々がざわめく風景が目に浮かんだ。
出身は浜松市、「マルケン」の愛称で親しまれ、静岡を拠点に県内外で活動している。音楽に目覚めたのは高校生の時だ。「ギターを持ち始めた僕に、音楽マニアの兄が世界中の音楽を聴かせてくれたのがきっかけで、現在、過去に関係なく、自分の耳に心地よい音楽を探すようになりました」
その後、大学時代の映像への音楽提供や、和楽器奏者の原口朋丈との出会いから次第にコラボレーションを好むようになった。これまで、さまざまな活動をしてきたが、ホームレス経験のあるダンサーの公演を2年前に見たのが特に印象深いという。
「舞台に立ってしばらく動かないんです。すごい存在感でくぎ付けになりました。そのとき、自分は物の見方に縛られていると思いましたね」
2月13、14日には、静岡市で3年目の出演となる「コミュニティダンス・フェスティバル」が開催される。
「出演ダンサーは必ずしもプロじゃない。それぞれ身の丈にあった身体表現で、日常を垣間見れるところが面白い。ダンサーの内面を引き出せる演奏で後押ししていきたい」(コピーライター・天野のりこ)